ダイエットのヒント

睡眠不足が太る3つ理由と、具体的な解決方法8選【ダイエットには必須です】

「睡眠不足がダイエットに良くないってよく聞くけど、なんで?」

「何時間くらい寝ればいい?」

「忙しくてもできる、睡眠対策が知りたい」

こういったお悩みにお答えします。

 

睡眠不足が太る理由

スタンフォード大学2004年の研究では、睡眠時間が短いと肥満度が高まることが報告されています。

なぜなら寝不足の状態だと「食欲が増すから」です。

食欲には2つの種類があり、

  1. 生命維持のための食欲
  2. 嗜好性に基づく食欲

どちらもホルモンと関係しており、睡眠不足はこの食欲に関わるホルモンに悪影響を及ぼすことが示唆されています。

 

そして睡眠不足で食欲が増す原因は、主に3つあることがわかっています。

①睡眠不足はグレリンを増やす

グレリンは胃から分泌されるホルモンで、脳に「お腹がすいたぞ!」という情報を伝えて、空腹感を増加させます。

睡眠不足だとグレリンの量が増えるため、お腹が空きやすく、食べすぎになりやすい。

その結果、太りやすくなります。

 

②睡眠不足はレプチンを減らす

レプチンは脂肪細胞から分泌されるホルモンの一種で、脳に「満腹だよ」という情報を伝え、食欲を減らす作用があります。

睡眠不足では、このレプチンの量が減ることがわかっています。

 

③睡眠不足は脳の”報酬系”を刺激する

・コロンビア大学

睡眠不足の状態では、脳の”報酬系”が刺激されます。

報酬系というのは例えば、砂糖など自分が思っている以上に「美味しい」と感じた際に、脳からはドーパミンが分泌されます。

すると「美味しい」という快感を脳が覚えてしまい、もう一度「砂糖がほしい」という行動を強化します。

これが甘いものがやめられない原因です。

睡眠不足の状態では、よりこの報酬系が強く作用することがわかっています。

必要な睡眠時間

多くの人にとっては、7〜8時間が適切な睡眠時間です。

上海交通大学(2020年)の研究では、5時間未満を「睡眠不足」。

7時間未満を「短い睡眠」と設定されています。

特に5時間を下回ると、前述したホルモンによる悪影響が顕著に表れるとの報告。

 

また、アメリカ国立睡眠財団では、睡眠時間は「7〜9時間」を推奨しています。

ダイエットに悪影響を及ぼさないためには、7時間以上寝るようにしましょう。

 

睡眠不足を解決する8つの施策

睡眠不足が太る理由は伝わったと思いますが、

「忙しくて、7時間も寝れないよ。。。」

という方も多いですよね。

 

そんな場合は時間ではなく「質」を高める工夫をしましょう!

具体的な施策を8つご紹介します。

 

①真っ暗な部屋で寝る

睡眠中の人工的な光の照射は、肥満のリスクを高めることが示唆されています。

部屋の明るさが「サーカディアンリズム(概日リズム)」を乱し、食欲調整ホルモンであるグレリンを増やし、レプチンを減らすことがわかっています。

豆電球程度の灯りでも良くないとする研究結果もあるので、できるだけ真っ暗な寝室で眠るようにしましょう。

 

②寝る前90分前の入浴

深く質の良い眠りにつくためには、入眠をスムーズにする必要があります。

そのために必要なのが、深部体温と皮膚温度の差を縮めることです。

起きている時は、深部体温の方が皮膚温度より2℃ほど高いですが、入眠前はその差が2℃以下になります。

その状態を意図的に作るためには、「寝る90分前の入浴」が効果的です。

入浴後90分が、深部体温がグッと下がるタイミングなので、そこで入眠できれば「質の高い睡眠」を得られます。

注意点としては、靴下は寝る前に必ず脱ぎましょう。

靴下を履いたままでは放熱を邪魔してしまい、深部体温を下げる妨げになってしまうからです。

 

③ベッドではスマホを見ない

寝る前のスマートフォンは光や情報による刺激が強いため触らないのが理想だが、どうしても見てしまう方もいらっしゃいますよね。

そう言った場合は「寝室では見ない」というルールを設けましょう。

「寝室=寝る場所」「寝室に入ったら、眠るだけ」というルーティーンが作れれば、睡眠の質も高まるし入眠もスムーズになります。

『どうしても触りたくなったらベッドから出て、リビングで触ること』

こんなルールを設けてもいいかもしれませんね。

 

④室温を整える

室温は26℃以下、湿度は55〜60%ほどを推奨。

ただし、個人差が大きいため「絶対」という正解ではありません。

ご自身で「快適だ」と感じる室温を探り、エアコンなどを活用し室温を調整しましょう。

なお、暑すぎる室温には注意。

必要以上に汗をかくと、入眠後の体温低下と同時に汗による熱放散でさらに体温が下がり「夏風邪」のような状態になってしまいます。

 

⑤日中に太陽の光を浴びる

日中に陽の光を浴びることで「セロトニン」というメラトニンの材料となるホルモンが分泌されます。

脳から分泌される「メラトニン」は、サーカディアンリズムを整えてくれる作用があります。

サーカディアンリズム(概日リズム)の乱れは食欲調整ホルモンであるグレリンを増やし、レプチンを減らすことがわかっています。

日中はしっかり日光を浴びてメラトニンを抑え、夜の睡眠に備えましょう。

 

⑥少量のお酒を飲む

適度なお酒は脳内物質の「GABA(ギャバ)」の働きを強め、入眠作用やリラックス作用があります。

ただし、適量という条件付き。

当然、飲み過ぎは睡眠にも健康にも悪影響です。

適量は体重によって変わりますが、およそ日本酒1〜1.5合。

1合飲むなら100分前、2〜3合飲む場合は寝る3時間ほど前には飲酒を終わらせておきましょう。

 

⑦タンパク質を摂る

・シンガポール国立大学2020

タンパク質をとることで、睡眠に重要な「メラトニン」の前駆物質である「トリプトファン」の摂取量が増え、結果的に睡眠の質が上がることが示唆されています。

おすすめ食品は

  • 鶏肉
  • 豆類
  • ナッツ類
  • ヨーグルト

などに豊富に含まれています。

これらのタンパク質は、筋肉の材料になったり、食欲抑制効果もあるので、ダイエットには一石二鳥ですね。

 

⑧運動をする

・ピッツバーグ大学2021

運動は睡眠時間を延長させ、睡眠の質を高め、睡眠時無呼吸症候群の改善につながるとの報告があります。

運動は「食欲を抑える」効果も期待でき、こちらもタンパク質摂取同様、ダイエットには相乗効果のある施策になりますね。

 

まとめ

いかがだったでしょうか。

睡眠不足で太る原因は

・食欲を調整するホルモンの乱れ

・通常よりも食べすぎてしまう

・摂取カロリーが増え、肥満のリスク増加

でした。

 

そして解決するには「7時時間以上の睡眠」をとること。

時間の確保が難しい人は、せめて「質」を高める工夫をしていきましょう。

といった内容でした。

 

ダイエットには睡眠の改善が必須です。

どんなに正しいダイエット法を行なっていても、土台となる「食欲のコントロール」ができなければ、暴飲暴食してしまう可能性も。

そのためには「睡眠の改善」が必須なので、優先度高めで取り組んでいきましょう。

 

それではまた。

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